有罪モラトリアム
待ち遠しかったクリスマスイヴがとうとうやってきました。
やっと大好きな彼に会えます。
私「今日は遅くなるからね~。」
母「あら。デート?」
私「・・・・そんなとこ。」
母は少し目を見開いたけど、
母「そう。気をつけてね。いってらっしゃい。」
と送り出してくれた。
隠し続けるには無理があると思ったから、さらっとバラしちゃえば良いのだ。
ここのところ、ずっと毎日のようにお菓子作りをしていたから、きっともう気づいているだろうし。
今日もばっちり早起きして、チーズケーキを作った。
クッキーも前日に作って冷ましておきました。
練習した甲斐あって出来はなかなかのもの!(自画自賛)
丁寧にラッピングして、小さなカードを添えました。
喜んでくれるかなぁ??
待ち合わせの時間より、ずっとはやく家を出た。
先に着いて彼の事を待っていたかった。
今日はどこに連れて行ってくれるんだろう?
ドキドキしながら待ち合わせの場所で待っていた。
そこは待ち合わせの場所としては有名なところで、
私の他にも、恐らくこれからデートだと思われる女の子がたくさんいた。
手鏡を取り出して髪をなおす人。
ソワソワしながらきょろきょろと周りを見渡している人。
手に持っているバッグを開けたり閉めたり、
包みの中身を確かめたり・・と落ち着かない人。
あぁ。みんな今日という日が待ち遠しかったんだなぁ。
私と一緒だ!
なんだか親近感がわいてきてしまう。
予定の時刻よりまだ30分も早かった。
気づくと、私も彼女らと同じような行動をとっている。
彼が来たらなんて言おう?
プレゼント渡す時はなんて言おうかな?
そんなことをずっと考えていました。