二つ星
「のんた~」
「…明日葉」
明日葉は新体操部で小学生の頃から一緒のクラス。
いわゆる幼なじみ。
明日葉は新体操をやっているからスタイルは文句無し。
正直憧れの存在だ。
「おはよう♪」
「はよー」
「テンション低いなぁ~」
「低血圧だから」
「妹ちゃんは元気?」
「普通」
「普通ってなにさ」
「普通なんだから普通なんだよ」
「妹に対して素っ気ないね」
明日葉は苦笑いで私に突っ込みをいれた。
「はいはい」
「そう言えばさ、今日集会あるんだって」
「オエー」
「吐くな吐くな」
集会とか聞いてないし。
校長の話しは長いから嫌いだよ。
「なんで集会あるの知ってるの?」
「お姉ちゃんが言ってた、強化選手に選ばれたとかかな?」
「なんでもいいけど…」
「「だりー」」
二人で項垂れてると、タイミングよくスクールバスがやってきた。
「帰りたーい…」
「今日、新体操ないの?」
「監督がいないんだよね~」
「羨ましい…」
「バスケ部の監督は新任の先生だから休みないしょ?」
「ないよー…」
バスに乗り込んで話すのは部活の愚痴。
「眠たい…」
「のんたはいつも眠たそうだよね」
「あっそ…うち寝るから起こしてね」
「うちも寝るー…」
「ん…」
うちらは学校に着くまで寝ることにした。