二つ星

教室に入るともう先生がいて、ちょっとびっくりした。

「集会ってなにやるんですか?」

「校長先生から直々にお話しがある」

「(面倒くさっ…)」

「あっ、のーん!!」

「…廉太だ」

「朝からテンション低いな~!!」

「あんたがテンション高すぎんだよ」

「俺普通だし♪」

「お前は疲れるな…」

こいつは廉太。
バスケ部で身長が180㎝もある。
期待の新入生…らしい。

「相変わらずお前の頭は腕置くのにぴったりだな♪」

そう言って廉太は、私の頭に腕を置いた。

私の身長は155㎝しかなくてバスケするには不利だけど、運良くこの学校から推薦をもらえた。

廉太とは中学の選抜時代から仲良くて、それでか周りはうちらの事を凸凹コンビなんて呼ぶ。

「重い」

「まぁまぁ、固いこと言うなよ♪」

「……………」

「睨むなよ~」

「とっとと退けろよ」

「今日は一段と機嫌が悪いな」

廉太は睨んだのに怯んだのか、おずおずと腕を退けた。

「あれ…お前ネクタイだったけ」

「あぁ…今日からスラックスに変えたんだ」

「スカート履かないの?」

「寒いし…似合わないじゃん?」

我が校の制服はブレザーで、女子はスカートとスラックスが選べる。
スカートの場合はリボンを着用でスラックスは男子と同じネクタイを着用。

「暖はスカートよりズボンかもな♪」

「そうかもね」
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