細い女の子なんて大っ嫌い‼
Epilogue
「…あのさ、髪切ってくれる?
 …格好良く…。」


屋上から出てきたあたしたちは、
みんなに付き合ってるんだ、と
解釈された。


…まぁ、そうかもしれないけど…。


だって、あたしたちは肩を組んで
歩いてたから。


…柏木が歩けなかったせいで。


「…何で…。」


「…だって、その髪型…ダサいから…。」


「…ハッキリ言うなよ…。」


「…ごめん…。」


なんだかんだ言いながら、
柏木は美容院に行った。


髪は長めだったから、
あたしは無茶苦茶なお願いをした…。


「水嶋ヒロみたいな髪型にして下さいっ…!」


美容師さんは、
雑誌の切り抜きをどこからか
持ってくると、はい、と笑顔で答えた…。


だって柏木の目とか、
結構スッキリしていてさ、
顔だけみると綺麗なんだもん。


美少年になるよ、きっと…。


「…3010円です。」


誰かの声で目を覚ました…。


あ…美容師さん。
お金を求めていた。
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