細い女の子なんて大っ嫌い‼
「おはよ~!
 形本!」


…光平氏が…岡本君が…
そう言ってあたしに付きまとう…。


光里さんがいなくなったからか、
顔が晴々しく見えるぞ…!


「おい、助けろ…奈那!」


…奈那って呼ばれた。
嬉しいかも。


あれ、気が付くと
柏木は女子全員に囲まれていた。


…あ、帆波ちゃんとあたしをぬかして…。


みんな…


「外見より中身だよ、人間…!」


「…まぁね。
 そういえばさ、
 何でストレッチなんでしたの?
 …昨日。」


帆波ちゃんが聞いてきた。
昨日って言って思い出した。


あたしが光里さんを叩いて
教室を飛び出したことを
みんなは少しも気に掛けなかったらしい…。


「…え…
 まぁ親友の帆波ちゃんになら
 教えても良いかな!」


「彼氏の俺にはもう教えたけどな…!」


一気に親友と彼氏GET…!
かな?


…と、目覚まし時計が鳴っている。
あたしは布団を勢いよく剥ぎ取った。


「…あれ、夢?」


…なわけないよね、
ないない・・・。
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