細い女の子なんて大っ嫌い‼
「まぁ10回くらいか。」


「…ヤバい…
 回数も分けてほしい…。」


「回数も、って何の話?」


…脚の細さの話だよ、
帆波ちゃん。


10回かぁ~
凄いな…アバウトを使う所…
憧れるよ、帆波ちゃん。


「…ねぇ。」


そんな時、誰かに話しかけられた。


あたしに用?
それとも帆波ちゃんにかな?


髪を耳に掛けながら、
振り向こうとしたら
背中に強烈な痛みが走った。


「痛い…んですけど。」


「(だって。
  岡本君がいるんだけど。)」


あたしの背中をバシッと叩いた
犯人が後ろを指差した。


ちなみに、帆波ちゃんは
私の耳元で囁いた。


帆波ちゃんのあのキレイな声で…
耳元で…


あぁ…なんかクラって
なり始めちゃったよぉ…。


だけど、帆波ちゃんの息が
フッと掛かって我に返った。
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