【完】ペテン師との甘い夜
居酒屋を出る頃には国見社長はほろ酔い。



なんせ米焼酎を何杯も飲んでいたから。



少し上機嫌な彼から何か聞き出せないかしら…?



彼を支えて歩きながらそう思った。



とりあえずタクシーを呼んで社長を押し込む。



「国見社長っ家は何処?」



「銀座のぉ〜…。」



呂律の回らない社長ではあったが一応意識は大丈夫らしい。



運転手に住所を言ってシートに頭を沈めた。



「ねぇ、社長?」



「……。」



寝てるし。
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