【完】ペテン師との甘い夜
お酒のほろ苦い味が口の中に感じる。



決して奪うようなキスじゃないのに、私の体はまるで強い力で縛られてるように言うことをきかない。



角度を変えて深く深く感じる熱い吐息。



トクントクンと心臓が脈打つ。



唇が離れたら、尾を引くように熱い吐息が漏れた。



国見社長は再び私の耳元に寄る。



「あんたはもう…迷いの森の中にいる。」



低く、低重音が耳に残り、国見社長の柔らかい唇の感触が耳元に降りてきた。
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