【完】ペテン師との甘い夜
なんだかさらっと素性を話しちゃう朱美ちゃんに驚きながら、私達はとある大学の研究所へ到着した。



朱美ちゃんは慣れた様子で受付を済ませると



「伊織チャン、行くよ。」



と一言振り返ってから言うとツカツカと奥へ入って行く。



私も急いで後を追った。



しばらくすると白い重たそうな扉がある。



そこの扉を朱美ちゃんが力を入れて押す。



青白い手の甲に血管がぷっくりと浮かび出た。
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