【完】ペテン師との甘い夜
「彼女は今回の件の関係者です。」



「ほぅ…じゃあ貴方が澤木さんですか。」



瀬高さんは多分全ての事情を知っているのだろう。



私に優しく微笑みかけた。



「朱美ちゃん、この人信用出来る人?」



「えぇ。大丈夫。」



私達は小声で話し合う。



「さぁ、DNA鑑定する為の材料を下さい。」



穏やかな声色で瀬高さんが手を差し出した。



朱美ちゃんはセキの髪の毛を入った袋を、私は国見社長の髪の毛が入った袋を出す。



瀬高さんは袋の片一方には赤、もう片一方には青のシールを貼った。
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