【完】ペテン師との甘い夜
「あの頃の俺は、もういない。」



「分かってる。君の瞳を見れば一目瞭然だ。」



オレがそう言い詰め寄ると、勇治からひゅっと息を飲む声が聞こえた。



オレは勇治に向かって目を細めて微笑んだ。



そして心の中でオレは思った。



……この男、利用しよう。



そして言ったんだ。



「ね、勇治の人生とオレの人生交換しよっか。」



「…はっ!?あんた、何言ってるんだよ?」



やっぱり、こんな反応か。
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