【完】ペテン師との甘い夜
「フーン、今回は若い男。」
朱美ちゃんはケラケラ笑いながら今日はカクテルを飲んでいる。
「そっ。ホント、そんな話が話題になるなんて暇だよね。」
私も生ビール片手にタバコを吸う。
「それより伊織チャン、何か良いことあったでしょ?」
朱美ちゃんが整い過ぎた顔を緩ませた。
「何でそう思うの?」
「ん〜っ朱美ちゃんの勘ね!」
朱美ちゃんは長い指でオデコを小突いた。
やっぱり朱美ちゃんには隠し事出来ないな。
私は白状してセキのことを話した。