【完】ペテン師との甘い夜
高級な車の中には、セキにピッタリの甘くくすぐる香りが広がっていた。



ヤバイわ…。



初めて会った時に交わした、あの甘くて刺激的なキスを思い出す。



なんか逆上せてきた。



「伊織?何その顔。誘ってるのかな?」



さっきまでピアノを奏でていた天使の指先が、私の唇をゆっくりなぞった。




そして、瞳がなまめかしい光を放って微笑む。



ビクン!



体が跳ね上がった。



「さぁ、満たしてあげる…。」



セキが色っぽく目を細め、顔を寄せてきた……。
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