【完】ペテン師との甘い夜
一体どういう意味なんだろうか。



"セキ"であって"セキ"じゃない。



全く意味が分からない。



「時が来れば分かるさ。」



国見社長は吸っていた煙草を灰皿に押し付け、その短い前髪をかき上げた。



「お前、面白い。いつか男と女として飲みに行きたい。」



国見社長は少し楽しそうに言いながら、自らの前髪を弄りはじめた。



私も"国見夕"という男に少なからず興味が湧いた。



「ええ、いつか。」



私はそれだけ答えて、社長室を後にした。
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