【完】ペテン師との甘い夜
すれ違う人達は、男であろうが女であろうが朱美ちゃんを振り返りながら見る。



朱美ちゃんにもまた、セキとは違うフェロモンが纏わり付いているんだ。



今まで意識したことなかったからかな。



今日初めてそう思った。



朱美ちゃんは駅前の噴水に着くとキョロキョロし出す。



そして誰かに向かって手を振り始めた。



私達の所に一組のカップルが近付く。



「ミヒロ、久しぶりね。」



朱美ちゃんは女の方に話し掛けた。
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