ある雨上がりの日に。
始まり
朝。


いつもの様に支度を始める。


今日は会社で関わっているプロジェクトの会議の日。


いつもより気合の入ったメイクを施し足早に家を出た。

おなじみの道。
おなじみの駅。



電車に乗り込み、空いている席のないことを確かめると、奈緒子はいつもの様に入り口側に立った。



そして鞄の中からお気に入りの恋愛小説を取り出した。

挟んであった付箋のページをそっと開く。

< 1 / 10 >

この作品をシェア

pagetop