笑顔のアイドル☆
「すげーな捺綺!演技苦手でもいいもん持ってるってことだ!」

陽翔先輩があたしの頭をガシガシ撫でた。

「ちょ…陽翔…せんぱ…!髪が…」

ガシガシ撫でられてるから髪がボサボサに。
そんなあたしを見て美里がふっと笑った。


あたしもつられて笑った。



「お前、演技と恋愛は初心者だな。」

さっきまで誉めてくれてた陽翔先輩が急に憎まれ口を叩いてきた。


「もー!確かにまだ誰ともつきあったことないけど…!バカにしないでよ!」


あたしが怒ったら、みんなが笑った。


そしてまた、つられて笑った。


あたしはアイドル。
演技は下手でも笑顔なら負けない。
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