愛を下さい。
再開
「うちにもカイロ貸して♪」
真衣が私に手を差し延べてニコッと笑う。
『仕方ないなぁ。』
私は、摩擦を起こしていたカイロを“はい”と名残惜しそうに渡す。
真衣は、“幸せ~”とか何とか言ってカイロを顔に当てていた。
私は、見知らぬ人からカイロを貰った日からいつの間にか自分でも持参するようになっていた。
今まであんまり持った事とかないんだけど……
何でかカイロが気に入った。笑)
持っていたら
心も落ち着くっていうか…。
何となくだけど、さっき真衣が言ってた 幸せ って意味が分かった気がする。