ユキの奇跡
一歩踏み出して!
変化。
「ね、どうしよう!こんなのじゃ変かな?こんなかわいいの、私なんかに似合わないよね?」
結城君の作ってくれたお弁当を食べながら、二人で過ごすお昼休みが当たり前になった頃、結城君から休日のお誘いを受けた。
とうとうその、当日。
「も~心配しすぎだよ~。ハナ、かわいいから!自信持ちなって!」
「でも私、こんなかわいいの…」
「もう、そういうこと言わないの!似合わないとか、私なんかとか言ったら怒るからね!ほら、鏡見て」
「え?」
「笑ってごらん」
言われて、笑ってみる。後ろでユキも笑ってる。
「笑ってれば、笑顔さえ忘れなきゃ、大丈夫よ」
「うん…!わかった!ありがとう!ユキ」
もう一度、鏡を見て、鏡の中に笑いかけて、私は結城君の元へと向かった。