チェリーガールアタシが処女と闘った日々
それからしばらく走ると…急に暁子が「そこ右曲がって」と言った。
「なんでアキ姉ん家…真っ直ぐだろっ」
「いいから右なの」
仕方なく颯斗はハンドルを右にきった。
それから少しいくと…今度は「ここで停めて」と暁子が言った。
ーーそこはラブホテルの前。
「今日はクリスマスだし…寄ってく」
「今日はそんな気分じゃ…ゴメン。」
「も一回…やり直そっか」
「ゴメン。…どっちにしても…今日のアキ姉は抱きたくない。」
「…………」
「今度はアタシがフラれちゃった…アタシ…ここで降りるから。」
ーーバタン………
そう言って暁子は車を降りて…ネオンと雪の中を歩いて帰った。