チェリーガールアタシが処女と闘った日々
ーーあと…1日……
とうとう…明日になっちゃった…
今日は1日中…放心状態だった。
何も考えられない…
最後に…颯斗の声がもう一度聞きたい…
颯斗に…自分の気持ち…ちゃんと伝えたい…
今…伝えないと…もう一生…伝えられない…そう思うだけで…
どうしようもなくて…颯斗の携帯をダイヤルしてしまっていた。
ーープルルルル……
10回コール数えてから…颯斗に繋がった。
「もしもし…もしもし…亜耶ちゃん…もしもし…亜耶ちゃんだよね」
「…………」
「もしもし…」
「…………………」
自分から電話しといて…アタシは一言も…言えなかった。
何度…声を出そうとしても…声は出なかった。
さっきまで…あんなにいっぱい…伝えたいことが…話したいことがあったのに…
颯斗の声を聞いた途端…嬉しくて涙が溢れてきて…
胸がいっぱいで…颯斗の息遣いを感じられるだけで…
言いたかったことが…何一つ出ない…