身代わり~婚約者は高校生~
「出かけたんじゃない?」


黙って出かける姉ではないということは十分承知している。


母から一度奪われた布団を奪い返し、2度目の2度寝にチャレンジする。


「美咲。これを見て」


そう言って再び奪われた布団を名残惜しそうに眼で追ってから、母が示した手紙らしき封筒を受け取る。


そこには走り書きでまぎれもなく姉の字で走り書きがあった。


『お父さん、お母さん、美咲。ごめんなさい・・・・・』


「で、どうしたらいいと思う?」


初めの1行すら読み終わらないところで、今後の身の振り方を聞かれる。
< 4 / 69 >

この作品をシェア

pagetop