身代わり~婚約者は高校生~
「もしもし、沙希です」


祐也がマンションを出た事を確認してから電話をかける。


電話相手の焦った様子が伝わって来る。


「美咲はきっと学校の屋上に居ます」


業務連絡のようにそれだけ伝える。


彼はきっと急いで美咲を迎えに行ってくれるだろう。


祐也に心あたりを話してしまった失態を帳消しにはしてくれないだろうけど、これで最悪の事態だけは避けられる。
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