プリンス&プリンセス
「先生。この子はスケートが命なんです。どうしても辞めなければいけないのでしょうか」


「絶対に、というわけではありません。」


うそ・・・。私まだ滑れるの??


「ただし、その確率はほとんどたぶん1%ほどしかないでしょう。」


その後は皆無言だった。


「それじゃあ、お母さんとコーチは帰るわね。なにかあったら電話してね」


「うん。ばいばい。」


できるだけの笑顔でお母さんとわかれた。


少しでも安心してもらう為に・・。


ただ私は弱かった。


目の前は真っ暗で光なんて全く見えなかった。


幼なじみが来るまでは・・・


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