大人な君へ
ホントに美味しい……
久しぶりにまともに食べた



いつも食べたり食べなかったり



朝ご飯なんておにぎりだし…



「ご馳走さまでした」



俺はオムライスをペロリと
平らげると手を合わせた



「すっごーい………」



千佳は感心するかのように
言葉をもらす



「まぢおいしかったよ
ありがとう」



俺は千佳にお礼をいった



千佳はにこりと笑い
どういたしましてといった



そして千佳も食べ終わると
二人で横に並んで座り
たくさんの話をした



「ねぇ………きいていいかな?」



千佳がしばらくして
戸惑いながらに聞いてきた



あ……今日のことかな…



「うん…………?」



「いいたくなかったらいわないで?」



「今日………なにかあったの?」



千佳は俺の手をぎゅっと握った



少し震える小さな手は
まるで俺をどこへもいかせない
といっているようだった…



「………………………」



俺は話すか迷った……
これ以上…………
千佳に迷惑をかけられない
< 100 / 111 >

この作品をシェア

pagetop