大人な君へ
たつやに思いもよらない
ことをあてられ
冷や汗が流れた



「おまえ、わかりやすいもんな」



にこにこ笑いながら
たつやは俺の顔をのぞく



「いや…別にそういうわけじゃ…」



戸惑いながらも俺は
否定をする………



また胸が痛い…



わけがわからない…
これが恋だったか??
もぅ忘れかけていた



「そーゆーなょ☆
俺が全面協力してやるよ」



俺の肩をポンとたたくと
たつやは弁当箱を
かたづけた



「………………………」



俺はだまったままたつやの
顔をみつめ…
残っていたお昼を
食べ終えた



「よし………今日もサークルだし
しゃべれるようにしてやるよ」



そうだった……あれ以来
千佳とは一言も話して
いない………



どんだけなんだ俺……



「千佳ちゃんのこと見つめるおまえ
まぢかわいいからな」



冗談まじりにいう
たつや…………



「………バカにしてんな」



と少し睨み窓に目をやる
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