大人な君へ
「ゆうすけッ」



俺は千佳の細い体を
抱きかかえた



「…………スキだよ」



俺は千佳の耳元で
溢れ出た言葉を口にした



「……………私も」



千佳もそれに答えてくれた



そしてそっとキスをした



「お熱いねぇ〜」



後ろから聞き慣れた声がする



たつやだ



「うらやましいよ〜」



あゆみも一緒だった



「え………やだッ」



千佳は顔を真っ赤にして
抱こしている俺から
ジタバタと離れようとする



いいかんじだったのに………



俺はそっと千佳をおろした



「千佳ちっちゃいからそぉいうこと
してもらえるのよねぇ」



あゆみは千佳に近寄り
ほっぺをうりうりする



「ちょ…あゆみッ」



千佳は顔が真っ赤だ



かわいい………



俺……ベタボレすぎだろ



「お前もなかなかやるな☆」



たつやが俺をからかってきた



「うっせぇよ」



俺は照れながら顔を背けた
< 85 / 111 >

この作品をシェア

pagetop