大人な君へ
「ゆうすけ!!!よせっ!!!」



あとから来たたつやが必死に
俺を止めにはいった



たつやが俺を姉貴から
離した………



遠くでただ………
救急車の音だけが響く……











――――――――――



姉貴は病院に運ばれたが



助からなかった………



悔しかった…
姉貴を………
姉貴を助けられなかった



自分の無力さに腹がたつ…



なんで……なんで俺は
気づいてやれなかったんだ



姉貴はいつでも俺を
支えてくれてたのに…



「…………………っ」



このとき………
俺は何年かぶりに
涙が流れた………



もぉもとには戻れないんだ
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