Maybe.

11月の修学旅行からは、ほとんど先生と話さないまま。

あっという間に新年が明けた。



To.里香
From.愛
------------------------
あけおめ～(*>0<*)!

今年でちょうど中学卒業でキリいいし…
3月までに松田に告ってしまえ！←笑



To.里香
From.加奈
------------------------
!A HAPPY NEW YEAR!
今年もよろしく(^o^)

ウチ的に今年告っちゃったら？^^
って思うんだけどー！笑




当たり前のように、新年早々２人は同じ内容のメールだった。

確かに、３月で中学卒業だし…告ってしまうにはキリがよかった。




でも慎重なあたしは、先に先に考えてしまう。


ウチの学校は中高一貫。

いわゆる高校はエスカレーターで、中学卒業したところで先生と離れるわけではなかった。




もし…いま先生に告白したとして。




この恋が叶うと思う？

先生がどうしてあたしなんかにOKしてくれる？



そんな可能性は限りなくゼロに近かった。



中２の理科の担当だった頃からは、何回かしか話していないのに…

「好きだ」なんて、先生に言ってもらえる期待はこれっぽっっちもできなかった。





だからってそれでこのまま先生に断られたとき。



高校入ってから先生の授業があったらどうする？


ましてや担任になったらどうする？




そうやって深く考えれば考えるほど、胸がキツく苦しくなった。


小説とかマンガでよく見る先生との恋は、想像よりもはるかに苦しかった。




好きって思うほど苦しくて、

近づきたいと思うほど遠く感じる。




そんな今、告白する勇気なんてあたしになかった。


きっと、本当にお別れできる高校卒業のときが一番ちょうどいいんだ。



今すぐにでも伝えたいけど、そうやって焦って告ってもダメになるだけ。



…そう、いま言ってもしょうがないの。

…そう、自分を納得させた。