Maybe.
第2章 恋
思えば修学旅行は、先生のことを考え込んでばかりいた。
あっという間に、4日間は過ぎていた。
気付けば目で追っている自分がもどかしかった。
あたし、、、好きなんだ。
そう思わざるを得ないくらいに、好きになってた。
『松田先生のこと大好きでしょ』
もしそんなこと言われたとしても。
たぶん、今のあたしに否定はできない。
「おっ、あれは…?」
「おぉ!里香っ。」
「な、なに!?」
先生のことを話してから、2人の態度がすっかり変わってしまった。
ウチの学校は女子校で、恋バナがあんまりない。
…だからかもしれない。
みんなの反応が普通じゃない。
「あれぇ?あそこにいるの誰かなぁ。」
「里香ちゃーん?」
「も、もう!!!!うるさいなぁっ!!」
「あらら、照れちゃってぇ。」
「それほど大好きなんだよ~、きっと。」
特に愛と加奈はうるさかった。
あたしで遊ばないでよ!!!!
内心、2人に怒鳴りたかった。
「いい加減にしてよっ、」
「えぇ?何がぁー?」
思わず、ため息が出た。
「っ……、もういいよ。」
「ちょっとー、あたし達がキューピットになってあげようとしてるのに。」
「はぁ!?…そんなことしなくていいし。」
「またまたぁっ。照れちゃって★」
こんな毎日に、言わなきゃよかったと後悔がつのった。