夢の国のアリス
眠るまえ
暗い場所
だけど、ここは良い夢だけを見る場所と決めた。
「ママー…いつもみたいに、なにかお話して。」
「いいわよ、ミシェルはなにがいい?」
寝室の端っこの
娘と、わたしと
今ここにはいない、大切な人と三人の大きなベッド。
二人で羽毛の柔らかな布団をかけ、
わたしは娘の隣りで横になって
娘もわたしも囁くように喋る。
「えっとねー…えっとねー…お友達がママに、お話してもらったみたいなんだけどねー…」
「うん。」
舌ったらずに、一生懸命話す娘の話を
わたしはゆっくりと聞いていた
そんなところも、まだまだ可愛らしくって愛しくて。