夢の国のアリス
ダメなの
わかっているの。
―少しの間ならいいんじゃない?
…ダメなの
……一緒じゃ、なくっちゃ…。
「アリス?続きは?」
「……わたし…。」
なんだか楽しそうな白兎の問いに、
わたしは…
―「「約束だよ?」」
―「「じゃあ、指切りをしよう。」」
―「「うん、約束よ。」」
あの大きな樹の下
小さくて短い小指を絡ませて、
わたし達は永遠の、約束をした。
…そう、約束よ
いつだって、一緒がいいと言ったのは…
…わたし。
「…ダメよ。ウォルナットが一緒じゃなきゃ、わたし、“不思議の国”にはいかないわ…。」