ぴーす
「芽亜莉ってさ、目ぇ怖くない?」


そう言い出したのは、まぎれもなく真由ちゃんだった。

それを聞いて、皆も笑いながら言い始める。


「思う思う! ハーフなんでしょ?」

「顔とか日本人要素なくない?」

「わかる! ほとんど外人じゃんね!」


皆群がるようにどんどん言う。




――これが、悪口なんだね。



でもそのころのあたしには、そんな思考はなかった。

ただ芽亜莉の顔の特徴を言い合ってるだけ。


仲の良かったこのクラスが、悪口なんて言うわけない。


そんな強い信頼があったんだ。









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