ぴーす
学校帰り。
あたしは一人、学校のテニスコートの横を歩いていた。

右手に持っているカバンが足に擦れる。
そんな痛さも気にはならずに、あたしはボーっとしていた。



結局、半強制的に無視させられた――。



いくら芽亜莉に話しかけようとしても、


真由ちゃんに睨まれるって、みっちゃんに止められるんだ。


みっちゃんだって、本当は無視したくないこと知ってる。
だけど芽亜莉と一緒にいたら、あたしに何かあるんじゃないかって、心配してくれてるんだよね。


だけど……やっぱり無視はダメだよ。

そう一瞬思ったのに、すぐに弱くなってく思考。



いじめなんて大嫌いなのに。

なのになんで、何もできなかったんだろう。




“芽亜莉ってさ、目ぇ怖くない?”




――あたしもそう思ってたからだよ……。









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