ぴーす
あたしと同じ背くらいの真由ちゃんだけど、あたしは下り坂で、真由ちゃんは少し上の位置にあるテニスコートにいるから、あたしより高く見える。


「う、うん!」


反射的に返事をして投げる体制に入るけど、見上げた先にはやっぱりいつもより高い青色のフェンス。

あたしは怖じけづきながらも、勢いよく飛んで投げた。



ポンッポンポン....



「ナイス〜♪」


ボールが跳ねる音は、どんどんと遠くに響いていく。
ボールは真由ちゃんより一歩後ろに着地していた。
真由ちゃんはボールを追っかけるように振り向く。



そういえば真由ちゃん、テニス部だったな……。


あ、じゃあ芽亜莉もっ!









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