ぴーす
そう思って、テニスコートをキョロキョロと見回すと、芽亜莉がこっちを向いて立っていた。
芽亜莉はいつものように笑いながら、あたしに手を振ってくる。
あ……。
それに気づいて、カバンを左手に持ち変えて右手を上げかける。
“芽亜莉ってさ、目ぇ怖くない?”
“あたしもそう思ってたからだよ……”
さっきのことを思い出して、あたしはこのまま手を上げるのを手間取った。
だけど、カバンをギューっと握りしめて、俯きながら手をゆっくりと上げる。
目を開けてみたら、もう芽亜莉はそこにはいなかった。
あたしはまだ完全に上げられなかった手を、スッと下ろそうとする。
ガシャンッ
ものすごい音が、あたしのすぐ横を通った。
芽亜莉はいつものように笑いながら、あたしに手を振ってくる。
あ……。
それに気づいて、カバンを左手に持ち変えて右手を上げかける。
“芽亜莉ってさ、目ぇ怖くない?”
“あたしもそう思ってたからだよ……”
さっきのことを思い出して、あたしはこのまま手を上げるのを手間取った。
だけど、カバンをギューっと握りしめて、俯きながら手をゆっくりと上げる。
目を開けてみたら、もう芽亜莉はそこにはいなかった。
あたしはまだ完全に上げられなかった手を、スッと下ろそうとする。
ガシャンッ
ものすごい音が、あたしのすぐ横を通った。