ぴーす
「……ってきまーす!」
勢いよく玄関のドアを開けて、思いっきり踏み切った。
一本道をさっさと抜けて、小さい道路へと出た。
空に向かって、ポッと息を出した。
「やっぱ息白ーい!」
今日は朝からテンションが上がる。
だって今日は終業式。
冬休みがマッハでやってくる!
少し視界が白くなって、余計に寒さが伝わってくる。
こんなに寒いなら雪でも降りゃいーのに。
待ち合わせ場所に芽亜莉はいない。
当たり前か。
今日もテニス部朝練だもんね。
大きな道路を見渡して見ても、あたしみたいに通学中の学生はいない。
皆朝練で、いたとしても3年生くらい。
とにかくあたしは学校を目指して、早足で歩いていった。