ぴーす
「桃花、体起こせる?」
「わかんない」
「一人で食べれる?」
「わかんない」
「……」
「……」
沈黙が続く。
何をあたしは拗ねてるんだろう。
――病室ってさ、静かって思うじゃん?
でも――
「看護婦さーん!」
「孫が3歳になってなぁ……」
「元気になったらゲートボールでも……」
「腰の調子がイマイチでねぇ」
「もうせんべいも食べれんわぁ」
「この前息子が来てくれたんよぉ」
――相部屋って何!?
明らかに雰囲気が違うあたしとおじいさんおばあさん達。
窓際なのがせめてもの救いかな。
話し相手もいない。
同じくらいの子もいない。
浮いてるよ絶対。
「こら桃花! ちゃんと食べないと叱られるよ!」
「もう叱ってるじゃん!」
足が吊り上げられていて、まともに食事もできない。
そこからもイライラが来ていた。