ぴーす
骨折した右足は布団に降ろされたけど、安静にしてたほうがいいって、車イスに乗るのもダメ。

当然、会場に行って小さなパーティーに参加するのもダメ。



……ガキじゃないんだから、パーティーぐらいではしゃがないっての。


そんな生意気なことを考えながら、深いため息をついた。



そういえば、ため息すると幸せ逃げてくんだっけ。


……逃げるだけの幸せも、ないか。



とにかく看護師さん達も皆パーティーに参加してるから、孤独という孤独を十分に感じていた。



無理矢理左のほうへ寝返りを打った。
ちょっと痛んだけど、気にならなかった。

真っ直ぐに見える窓ガラスの向こうには、白い雲が広がってる。

晴れているのに太陽を隠す雲は、ただただあたしを馬鹿にしてるかのように思えた。




――ガラッ



ゆっくりと目をつぶったすぐ、背中のドアが開いた音がした。










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