ぴーす



「んでさ、桃花ちゃんと同じ当番はね……」


教室、2時間めの休み時間。

しずるちゃんから、あたしが図書委員だってことを教えてくれた。
しかも当番は今日の昼休みと放課後。


しずるちゃんはあたしの代わりに委員会に出席してくれたらしくて、あたしが教えてもらう立場だった。

図書当番は二人一組でやるらしい。
2組のあたしは、1組の人とペアでやるんだ。



「中野大知! 知ってるよね?」


「うん」



さほど驚きはしなかった。
何かと絡んでくるんだ中野は。


「中野って本似合うよね〜」


「だって長老だもんっ」



ニカニカ笑うしずるちゃんに、つい口走ってしまった。
しずるちゃんは聞き間違いかとあまり気にしないでいる。


「今日は帰り先生の会議でナシだって。皆も部活ナシで帰るし」


「ふ〜ん」



軽く聞き流していると、しずるちゃんの肩を誰かがポンッと叩いた。









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