海に届いた手紙
どれくらい経っただろう。

もう1ヶ月ぐらい…

目の開かない達哉を見ている気がする。

いつになったら、目を覚ますの?

もう一生……

開かないとかないよね?

もう一度

目を開けて笑いかけてくれるよね?

そんなことを思っていると、

携帯が鳴った。

「~♪~♪」

お母さん?

「もしもし?」

『ご家族の方ですか?』

誰?

「あの~…」

『こちら、総合病院の者です。』

総…合…病院?

お母さんが?

『上原優子さんが倒れました。』

お母さんが?

神様はどうして

私の大事なものばかり

奪っていくの――――――――
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