海に届いた手紙
「お母さん!」

私は、疲れた様子を見せないように振る舞った。

「あなた…誰?」

「え…?お母さん…奈美だよ?」

「奈美…?知らないわ…」

記憶がなくなることは知っていたけど…

こんなにもショックなんだ。

お母さんは何も悪くない。

誰も何も悪くないけど……

寂しいよ。
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