海に届いた手紙
―奈美side―

「達哉!」

「奈美…?」

「達哉……」

おもわず、涙がこぼれた。

「達哉……」

私は、優しく達哉を抱きしめた。

「奈美……」

喋らなくても分かってる。

お互い求め合っていた。

いなきゃいけない存在だった。

会いたくてしょうがなかった。

「達哉。会いたかった。」

「俺も……」

何か月ぶりだろう。

寂しかったよ。
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