海に届いた手紙
「娘さん…ちょっと。」

「はい…?」

医者に呼ばれて、別室に行った。

「優子さんなんですが…もう、治る見込みがないです。
手術をするしか、方法はないですね。」

…手術?

「ですが、すごく可能性の低い手術です。
命の危険性があります。」

「そんな……他にないんですか!」

「ないです。処置も遅かったことですし…」

医者はどうせ…他人事。

言葉自体に気持ちがない。

ただ話してるだけ。

こんなんでいいの?

お母さん……

手術する?
< 134 / 170 >

この作品をシェア

pagetop