海に届いた手紙
本当の愛
「キレイにしてるんだね。」

達哉の部屋は、殺風景。

余分なものは何もない。

「で、全部話して?今まで思ってたこと。」

私は、ためらった。

嫌われたくない。

「大丈夫。怒らないから。俺らがちゃんと付き合うためだよ。」

「分かった。」

私は話した。

あの時、本当に達哉のこと好きになったこと。

私だけが最低じゃないこと。

ずっと、男と遊んでいたこと。

髪を染めたこと。

ピアスを開けたこと。

お酒を飲んだこと。

タバコを吸ったこと。

今までの私の人生全部話した。

「終わり……。」

達哉は何も言わなかった。
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