僕たちは回り続ける
セクハラである。破廉恥である。教師失格である。

ロリコンと言ってもいいほどに年齢も離れているが、静香は余裕で成人して見える。大人っぽい色気にクラクラして手を出して辞めていった教師を梓は知っている。


村下先生の鼻の下が伸びかかってるのを苦笑して眺めていると周りの痛い視線を感じたのか彼はせき込んでちらりと周りをうかがった。


「よし、二人とも廊下に立ってなさい」

「「えー」」


二人の叫び声にさらに視線は集まってくる。痛い痛い痛い。みんな目に何を仕込んでいるんだ。見ているだけで透明な針でも飛ばせる新兵器か。
「……竹下先生も」
 
あとから来た保険体育の川田先生の声だった。ひょいと竹下先生をつかみ上げると3人並べて廊下に出した。


「さー授業を始めるわよぉ。朝礼かっ飛ばしていくぜっ」

川田先生はパンパンと手を鳴らし生徒を席に着かせた。




(……担任変わんないかな)


ぼんやりと、梓はそんなことを念じていた。

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