スターダスト
ペロペロペロペロッ♪



……



ヘッヘッヘッヘッ♪


………………




ペロペロペロペロッ♪



…………………何?



「バウッ!」


「キャアアア!!!」



「チビ!!」


「…クゥン。」


何が起きたのか…。


「咲、悪い。大丈夫か?」


「あ…はい。ありがとうございます。」


そう言いながら佐久間さんは、モフモフと柔らかいもので、私の顔をなでた。


「気分はどうだ?」




「…いいような気がします。」


私、眠ってたんだ…。ってことは、さっきのは夢…かぁ。




「咲はどこに住んでるんだ?」


さっきから佐久間さん、私の名前で呼んでくれてる…。



「…わかりません…。」



ハァと、佐久間さんは、ため息をついた。


「…じゃあ、何であそこで倒れていたのか、覚えているか?」




「…………。」




佐久間さんの、すがるような視線が…痛い。





「…しょうがない。記憶が戻るまで、ここにいろ。警察には、一応届けてくるから。」


「…はい。」


何がなんだかわからないけど、私はとりあえず返事をした。




「じゃあ、俺は夕飯を作るから、咲はチビと庭で遊んでやってくれ。」


「庭って…?」



「…庭は、その窓から見える木が生えてる辺りまでだ。」


窓と指をさされた方を見ると…前にパパに見せてもらったような光景が、広がっていた。





…私は、吸い込まれるように、外へ…出た。
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