紅い月と蒼い月
数十分後…
ピンポーン
「はぁ〜い」
ガチャ
「お久しぶり…沙織…」
「流風……克之さん…」
「話は…玄関先ではなんですから…どうぞお入り下さい」
「えっと…君は…遊佳ちゃんの方かな?」
「はい…」
「沙織…本当にお久しぶりね………話のにこれだけは守ってほしいの…
遊佳ちゃんの事…そして…流水の死の真相の事を聞いても…恐ろしく…思わないでね…」
「自分の娘と自分の友達の事ならなんでも受け入れられる覚悟はある…
だから…教えてほしいの」
「克之…教えても良いわよね…」
「沙織なら大丈夫だろ」
「なら話すわ…」
あたしは流風さんの話を聞いている時…泣かずにはいられなかった…
流風さんの話によると…
ある日…陸上部で海辺の古墳辺りにハイキングに行った
そこであたしたちと同じように古墳に入って…変な煙りを嗅いだ後気絶
それからというもの…克之さんを巡って姉妹喧嘩を始めた
これはあの力を使っての事…
流風さん達の原因はウイルスという事が判明
一人の博士が双子に近付いて『ある薬』を作ったが事故死
薬は海に捨てたと発言したのち処方箋を双子に探させた
五人の能力者に預けて…
しかしそれも終わりに近付いてきた
二人の医者の協力者を得た
処方箋は流風さんが二枚
流水さんが三枚という結果だった
この事件を終わりにする為に勝負を挑んだ流水さん
結果は流風さんが勝利を収めた
流水さんの死と引き換えに…
「遊佳ちゃんがウイルスに感染したのよ…
魅佳ちゃんも一緒に…
多分…魅佳ちゃんが感染させられるなら…遊佳ちゃんは…抗体があれのよ…血液から抗体を導入した方がいいわ
もしもの為に…沙織と海斗くんに導入した方がいい…」
「流風…それは本当?」
「事実よ…遊佳ちゃん達の事も…」