紅い月と蒼い月





「ならどうすれば良いの!?」



「遊佳…魅佳は俺が殺る」



「無駄なの…あの力が有るのよ?
海斗がやられてしまうわ…」



「俺が殺るしかないんだ」



「お母さん迄失って…海斗まで失いたくないの!!」



「遊佳…」



ガチャ



「沙織…」



「流風さん…」



「魅佳ちゃんなの?」



首を縦に振った



「流水にそっくり…」



「流水さんが?」



「ああっ流風の母親を感染させたんだ…」



「そんな…」



「辛かったでしょう…遊佳ちゃん…」



「流風さん…うわぁぁぁぁ…」



遊佳がここまで泣いたのは初めてみた



「遊佳ちゃん…まずは…お葬式をあげてやろう…」



「はい…」



「私達も手伝うからね」



流風さんも泣いた…






ザァーッ



お葬式は雨だった……



天気すらも悲しんでるように感じた…



「遊佳…」



「ん?海斗…どうした……の?」



「泣いていいんだ…」



「泣けないわ…涙は最後迄とっとくの…」



「……遊佳……」



「遊佳ちゃーん」



「流風さんに呼ばれてるから行くね」



「ああっ」



パシャッパシャッ





「遊佳ちゃんはどうしたい?」



「一人暮らしかなって…」



「もし良ければ…一緒に住まない?」



「えっ…」



「一人は魅佳ちゃんもいるから危ないだろう」



「どうかしら?」



「でも…ご迷惑が…」



「迷惑になるのは…一人になって亡くなってしまったらそれこそ迷惑だよ?」



「私達は構わないわ」



「じゃあ…お願いします…」



「じゃあ明日から引越しね」



「はい…」



優しい克之さんと流風さん…迷惑をかけるかもしれない…それでも一人は嫌なの…



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