紅い月と蒼い月





待ち合わせの公園



「はぁ…寒い…」



タッタッタッ



「待った?」



「海斗…今来たとこ」



「嘘つけ…手ぇ真っ赤だっつの」



「バレた?」



「真っ赤になるまで待ってやがったな」



「だって…」



「たっく…手袋くらいしてこいって…」



「急いでてそれどころじゃなかったんだもん」



「目…紅いな」



「目?」



「ああ…血のような紅だ」



「紅…血…イヤ…」



「待て!大丈夫だ!!俺がいる!!」



「海斗!!思いだすの…お母さんが…死んだのを…」



「俺が傍にいる!!絶対に離れない!!」



「ありがとう…海斗」



ガサッ



「誰だ!!」



「…こんばんわ〜」



「梓!!」



「…お前らなぁ…熱すぎ」



「んなっ!!ってか数馬は分かるが梓はなんでいんだっ!!」



「ごめんなさい…海斗…あたしが呼んだの」



「ならいいが…ってお前らいつからそこにいた!?」



「手ぇ真っ赤〜あたりからいたよ」



「熱すぎて出れねーよな梓」



「回りをよく見てからいちゃつくのね」



「そっそれよりも!!」



強引に話を変えた遊佳



「数馬には…教えた方がいいと思って…呼んだの」



「知ってる…お前ら見ている間に梓から聞いた」



「梓…」



「なんかよくわかんねぇけど…遊佳には抗体があって魅佳にはウィルスがあると…そういう事だよな」



「まぁ大まかなとこはそんくらいだ」



「まぁあの時は遊佳に助けられたな」



「あっあれは!!」



「いきなりキスされたからびっくりしたよ」



シーン



「(バカ…)」



「あれは…数馬を助ける為にやったの…あのままだったら数馬は殺すしかなったんだよ…」



「分かってるさ…遊佳だもんな」



「熱すぎ…」



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